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©東京富士美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
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コレクションNo.
TFM000068
作品No.
1253-AB76
画像No.
01253m.tif
作品名
黄昏の古路
作品名欧文
Old Path in the Twilight
作家名
ル・シダネル,アンリ
作家名欧文
Le Sidaner,Henri
生没年
1862‐1939
年代
1929年
制作年
1929年
材質・形状
油彩、カンヴァス
寸法
125.0×150.0cm
所蔵先
東京富士美術館
画像データ
10.7MB
解説
陽が暮れ落ちて、夜のしじまを待つばかりの街角の小径。霧のヴェールに包まれているかのような乳白色の静寂。深まりゆく闇の中で、室内に点された灯がほのかな光の効果を生んで印象的である。また淡い紫色と黄色の補色関係にある色彩の組み合わせは、点描による色彩の調律の美しさとともに、この作品を更に魅惑的なものにしている。人物はどこにも描かれていないが、人の気配を感じさせる手法は、ル・シダネルの特徴でもある。 この絵の舞台となったのは、画家が愛したパリ北方の小さな町ジェルブロワで、ここで彼は、この街並みがもつ古風な情緒を美しく描き出している。作者は夕方の風景を描くときの心情について、こう語っている。「私はよくあなたの注意を黄昏どきに向けさせた。そしてあなたは、私がどうして何度も黄昏に魅了されるのか、訊ねた。わざと黄昏を選んだのだろうか。または、内面の感情に流されない人でさえ突然感じる音楽的共鳴のようなもの、または感情的な感覚のようなものにとらわれていたためであろうか」(ヤン・ファリノー・ル・シダネル、レミー・ル・シダネル『ル・シダネルー絵画・版画作品集』660ページ) ル・シダネルは、1894年にサロンに初出品し、その後サロン・ナショナルや1900年のパリ万国博覧会に出品した。印象派や新印象派の影響を受けながら、どこか暗い霧に包まれたような静謐な風景や室内を描いた。本作において見られるように、点描画法を駆使した作風には、印象派、新印象派の新技法の影響が顕著である。なおこの作品は、1929年、パリのジョルジュ・プティ画廊で開催された個展に出品された。