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徳川美術館所蔵 ©徳川美術館イメージアーカイブ/DNPartcom
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コレクションNo.
TAM000565
作品No.
香木1082-2
画像No.
30048-0
作品名
香木 手鑑香 銘 蘭奢待 由緒書
作家名
蜂谷勝次郎豊光(志野流11世)
年代
江戸時代
制作年
18世紀
材質・形状
紙本墨書
所蔵先
徳川美術館
画像データ
14.6MB
解説
香道志野流11世蜂谷勝次郎豊光が記した「香木 手鑑香 銘 蘭奢待」の由緒書。年欠ではあるが、宝暦4年(1754)に蜂谷家から尾張徳川家に献上される際に記された由緒書きと思われる。この由緒書によれば、もともとは源頼政が所持し、子の仲綱に伝えられた後、15代の所持者を経て太田道灌が所持し、道灌の後は来歴不明ながら、越前松平家の家臣松平十蔵の手を経て、徳川将軍家に献上された。その後、東福門院和子が所望したことで将軍家から献上され、後に香道志野流7世宗清が拝領したという伝来の経緯が記されている。
(包紙)「蘭奢待由緒書」
蘭奢待待出所
源三位入道頼政所持 一子仲綱より此間
十五代は略之
此間数代略之
太田道灌入道持資伝来 後世有故他家江
附属之
松平越前守家来 右伝来之処
松平十蔵所持 有故
関東江献上 従京都依御所望被進之
東福門院様御所持
右御時代有故先祖蜂谷宗清
拝領當家伝来
蜂谷勝次良(花押)
香木1181 香木 伽羅 銘 蘭
香木1156 香木 伽羅 銘 初音
香木1143 香木 伽羅 銘 白菊
香木90 香木 銘 柴船
一木四銘とは、一つの香木に四つの銘が付けられたことを言う。最上級の伽羅で、「白菊」は後水尾天皇の勅銘であるため、別格として「一木三銘」とする場合もある。「柴船」「蘭(藤袴)」「初音」の銘は、伊達政宗・細川三斎・小堀遠州が名付けたとされるが、誰がどの銘を付けたかは不明。また勅銘を「蘭(藤袴)」とする説もある。空華庵の「香会余談」では「柴船」が伊達政宗、「初音」が細川三斎、「白菊」が小堀遠州所持としている。「初音」は「聞くたびに めづらしければ 郭公 いつも初音の 心地こそすれ」、「白菊」は「たぐひありと 誰かは言はん 未匂ふ 秋よりのちの 白菊の花」、「柴舟」は「世の中の うきを見につむ 柴舟や たかぬさきより こがれゆくらん」の和歌に由来する。