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Photo : Kobe City Museum / DNPartcom
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コレクションNo.
KCM000061X01
作品No.
新1983-253
画像No.
KCM000061X01
作品名
南蛮屏風
分類
南蛮美術
年代
江戸時代初期、17世紀初期
材質・形状
紙本金地著色
寸法
各149.1×353.0
所蔵先
神戸市立博物館
画像データ
55.0MB
解説
右隻には日本の港へ入港する南蛮船、貿易品の荷揚げ、左隻には南蛮船の姿はなく異国での儀式と調馬が描かれている。この構図はサントリー美術館が所蔵する伝狩野山楽筆の作品をはじめとする、いわゆる第3類の南蛮屏風に共通のもの。本図は談山神社旧蔵と伝えられ、装飾的な樹木の表現などが長谷川派に近く、流派を超えた粉本の利用が想定される。左隻左端に描かれた門の2階には球体を持った女性がいる。この球体はキリスト教の聖体で、それが南蛮船によって日本へ運ばれる際の儀式が描かれているとの指摘がある。また、欄干のある細長い道を馬が駆け抜け、人々がそれを眺めるさまは、埒(らち)の間を二頭の馬が競い駆け抜ける「賀茂競馬図屏風」をどこか想起させ、興味深い。一方、右隻で宣教師たちが出てくる楼閣建築は南蛮寺を表しているのだろう。だが、儀式の様子が描かれた内膳本などとは異なり、窓や扉がすべて閉じられているため、中の様子を見ることはできない。これはキリシタン禁令に対応し、南蛮屏風を生きながらえさせるための画面変更といえる。なお、時代に即応した南蛮屏風の画面変更はその後も認められる。いわゆる鎖国下となった17世紀半ばにはキリスト教モチーフや異国人への好奇のまなざしがほとんど薄れ、日本の港町での活発な交易を主眼とした「南蛮人交易図屏風」が狩野探幽(1602~74)の周辺で創出されることとなる。
注釈
1領