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作品詳細

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Photo : Kobe City Museum / DNPartcom
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コレクションNo.
KCM000017
作品No.
05章-特002
画像No.
KCM000017
 
 
作品名
ファン・ロイエン筆花鳥図摸写
 
 
作家名
谷文晁
作家名欧文
Tani Bunch?
 
 
生没年
1763‐1841
 
 
分類
江戸の絵画
年代
江戸時代、19世紀前期
材質・形状
紙本著色
寸法
231.8×96.5
 
 
所蔵先
神戸市立博物館
画像データ
31.9MB
解説
 8代将軍吉宗がオランダ商館長に紅毛絵(こうもうえ)の持ち渡りを命じ、享保11年(1726)、長崎に5点の西洋画が舶載された。そのうち2点の花鳥画が江戸本所の五百羅漢寺(ごひゃくらかんじ)に下賜(かし)され本堂にかけられていた。「W.Van Royen 1725」のサインのある花鳥画は、谷文晁と大浪・孟高による、一見ほとんど同じ模写が存在する。文晁は大浪と親交があり、大浪を西洋画法の師と仰ぐ。陰影のつけかたや花びら上の水玉など細部の表現から、文晁は大浪・孟高の模写図を写したと判断される。当時、文晁は松平定信の命により社寺所蔵の古書画類の調査・模写を行っており、本図の存在はこうした調査の延長線上にあるのだろう。アーチ状の壁龕(へきがん)に据(す)えられた古典趣味の盃形花瓶に多種多様な花が盛られ、下部には果物や、それをついばむ鳥が配されている。全体的印象はモニュメンタルで、質感の描写を含む西洋の自然主義的写実が達成されている。本図は享保11年(1726)6月に長崎に輸入されたオランダ製とおぼしき油彩画5点のうち1点を原画としている。油彩画は徳川吉宗がオランダ商館に注文したもので、享保13年以前に五百羅漢寺に吉宗によって下賜(かし)された。原画は文政ごろまで同寺にあったが、その後、破却されたらしい。本図はその油彩画を谷文晁(1763~1841年)が模写したものとされていたが、実際は石川大浪・孟高の兄弟が寛政8年(1796)に同寺で模写した図の、さらなる模写ではないか、という説が近年、呈示されている。花瓶のステム「W.Van Royen 1725」のサインが写され、原画の作者を示している。
注釈
池長コレクション、1幅