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作品詳細

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Photo : Kobe City Museum / DNPartcom
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コレクションNo.
KCM000001
作品No.
01章-額001
画像No.
KCM000001
 
 
作品名
聖フランシスコ・ザビエル像
作品名欧文
Portrait of St. Francis Xavier Designated Important Cultural Property
 
 
分類
南蛮美術
年代
江戸時代初期、17世紀初期
材質・形状
紙本著色
寸法
61.0×48.7
指定
重要文化財
 
 
所蔵先
神戸市立博物館
画像データ
50.3MB
解説
 極東地域のキリスト教布教の草分けで、イエズス会の創立会員であり、日本にキリスト教を伝えた宣教師、聖フランシスコ・ザビエル(1622年に列聖)を描いた礼拝画。光輪をつけ、手に神への篤い信仰を象徴する燃える心臓を抱き、キリストの磔刑像(たっけいぞう)を見上げる。口からは「主よ、充分です。充分に満たされています」とラテン語で感謝の言葉を発している。右上の天上を暗示する雲間に熾天使(してんし・セラピム)もしくは智天使(ちてんし・ケルビム)が描かれている。下部には、フリーズのように「・・・別添」のラテン文を記し、金を想わせる黄色地には「・・・別添」という万葉仮名に「IHS」の朱印と壺印を押す。絵師あるいは下部の文字の筆者が「漁夫」すなわちガリラヤの漁師ペテロの洗礼名を持つキリシタンだったことをうかがわせる。制作期は、「S」の文字や光輪をつけていることから列聖以後とする見方があるが、「福者(ふくしゃ)」にそうした描写を加える例もあるとして、列聖以前とする説もある。とすると、長崎の画学舎で慶長18年12月(1614年1月)の大追放以前に描かれた可能性が高い。祈りを表す手の重なりは異なっているのだが、原図となったのは、フランドルの版画家、ヒーロニムス・ヴィーリクス(1553~1619)版刻の銅版画と推測される。なお、頭頂部を剃る髪形は、受難にかかわるキリストの茨の冠をしのぶものとされる。本図は、高山右近の旧領、千提寺(せんだいじ・現茨木市いばらきし)山中の民家に伝わった「開けず櫃(ひつ)」に「マリア十五玄義図」などとともに隠されていた絵画で、大正9年(1920)の発見時は軸装であった。禁教で破却された数多くの聖画のうち、秘匿(ひとく)されて伝世した数少ない江戸初期の洋風画として貴重である。/池長コレクション重要文化財館蔵名品100選、1面