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作品詳細

クレジット表記
福岡市博物館所蔵 画像提供:福岡市博物館 / DNPartcom
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コレクションNo.
FCM2003B00019
画像No.
2003B00019
 
 
作品名
千宗易自筆書状
作品名欧文
Autographic Letter by Sen-no-Rikyu
 
 
作家名
差出:宗易(花押)/従大坂申候 宛所:宗叱
 
 
分類
古文書
年代
戦国時代 (天正11(1583)年)6月2日
材質・形状
楮紙・継紙(2枚) 掛幅装
寸法
14.8×87.2
 
 
所蔵先
福岡市博物館
画像データ
7.0MB
解説
戦国時代から江戸時代初期に活躍した嶋井宗室(しまいそうしつ)は、豪商茶人として知られ、豊臣秀吉(とよとみひでよし)・大友宗麟(おおともそうりん)・千利休(せんのりきゅう)等の天下人(てんかびと)・大名・茶人等と交流を持った。宗室に関する資料は、子孫の嶋井家に受け継がれ、今日に至っている。嶋井家資料は、歴史資料と絵画・書跡の美術資料に大別され、戦国期から近代に至る町人資料で、借用証文や糸割符(いとわっぷ)関係資料等の経営資料や町人遺訓として最古の宗室遺言状が含まれる。総点数は1011点を数える。平成4(1992)年に福岡市の有形文化財に指定されている。
 ここに掲げる2通の手紙は、ともに千利休が嶋井宗室に宛てたものである。上掲の文書は、政治史、茶道史、二つの面できわめて興味深い内容である。羽柴(はしば)(豊臣)秀吉が、明智光秀を下した山崎の戦後、一時滞在していた山崎城から大坂城に移ったこと、宗室所持の楢柴(ならしば)の肩衝(かたつき)のこと、初花(はつはな)の肩衝が徳川家康から秀吉に贈られたことなどを報じている。この時期に家康が初花を贈ったのは、賎ケ岳(しずがだけ)の戦で秀吉が柴田勝家を滅ぼしたことへの戦勝祝に他ならない。また、宗室が畿内を離れ、秀吉・利休ともにゆかしく思っている心情が文面に溢れている。宗室と秀吉の交流は、すでに秀吉が天下人になる以前からはじまっていた。この利休書状には、天下の三名物といわれた摘柴・初花・新田の茶入のうち、二つが話題に上っている。【ID Number2003B00019】参考文献:『福岡市博物館名品図録』
注釈
参考文献:『福岡市博物館名品図録』P.44~45・『博多の豪商~嶋井宗室展』29・『福岡県史』近世史料編福岡藩町方1-53 旧番号(旧備品番号):19(1996D0019000)