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作品詳細
クレジット表記
福岡市博物館所蔵 画像提供:福岡市博物館 / DNPartcom
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コレクションNo.
FCM1995B00175
画像No.
1995B00175
作品名
大内義興官途推挙状
作家名
差出:(大内義興花押) 宛所:(王丸九郎次郎)
分類
古文書
年代
戦国時代 明応6(1497)年6月21日
材質・形状
楮紙・竪紙 掛幅装
寸法
26.2×36.6
所蔵先
福岡市博物館
画像データ
11.7MB
解説
左掲の文書は、昭和43(1968)年の調査時には洩れており、すでに分散流出していたようである。宛所は、恐らく表装の際に切り取られ見えないが、「児玉韞採集文書」三に収録されていたので、元は「王丸九郎次郎殿」と記されていたことが分かる。内容は、山口を本拠に筑前・豊前を領した大内義興(よしおき)が王丸九郎次郎に対して、高祖城(たかすじょう)(福岡県福岡市西区・前原市所在)に籠城した勲功により、中務丞の官途(かんと)を京都に推挙するというものである。ここにみえる合戦は、狭い地域の小競り合いといったものではなく、九州の戦国時代を画する重要な政治的大事件であった。この時、大内氏が戦った相手は、鎌倉時代以来、筑前太宰府(現福岡県太宰府市)を本拠に北部九州および対馬・壱岐を領していた少弐(しょうに)氏で、少弐氏は敗北により没落が決定的となった。この合戦以降、少弐氏は肥前東部における局地勢力となって政治的求心力を失い、大内氏と大友(おおども)氏の対抗関係が鮮明となり、九州の政治構造が転回する大きな画期となったのである。
釈文: 中務丞所望事、就今度高祖在城勲功、可挙申京都之状如件、 (大内義興) 明応六年六月廿一日(花押) (王丸九郎次郎殿) 【ID Number1995B00175】参考文献:『福岡市博物館名品図録』
注釈
参考文献:『福岡市博物館名品図録』・『福岡市博物館研究紀要』10