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作品詳細
クレジット表記
福岡市博物館所蔵 画像提供:福岡市博物館 / DNPartcom
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コレクションNo.
FCM1985P06215
画像No.
1985P06215
作品名
百姓中申状
作家名
差出:百姓中
分類
古文書
年代
戦国時代 (元亀2年ヵ)12月17日
材質・形状
楮紙・切紙
寸法
15.7×38.0
所蔵先
福岡市博物館
画像データ
9.5MB
解説
長引く戦乱は多くの人々の生活を苦しめた。この文書は、香椎宮領の百姓中が年貢を払えない窮状を訴えたものである。戦乱によって、耕作できなくなり、香椎宮に納めるはずの供膳米(きょうぜんまい)も、催促されても払えない、多くの百姓が土地を棄てて他所に逃亡し、香椎宮の年貢を負担する百姓はわずかに二人しか残っていない。とはいえ、香椎宮の祭神の手前、全く納入しないわけにもいかないので、今回は銀子八文目を納める、村落の平和が戻った暁には、元の通り年貢を納めるので、今回はこれで勘弁して欲しい、といったことが述べられている。ただし、本文書の年次が元亀2(1571)年であれば、筑前における戦乱が終わって二年を経過しているので、或いは、戦乱にかこつけて年貢納入を拒否する行動とも見ることができる。ともあれ、戦乱に翻弄されながらも、力強く生きる人々の姿を窺わせる内容である。
釈文: 返々、爰許郷内躰、 御使見られ候様、 悉はうし申入仕候間、 為御心得申候、 御書状趣、具拝見 申候、仍、きやうせん米儀、 蒙仰候、当年之儀ハ 数年御弓矢砌候間、 悉ク不作仕、就其 、 御土貢めいわく仕候て、 多分百性中他出仕 候、社家分両人罷 居候、御神慮之儀 候間、銀子八文め、彼御 使渡申候、於後年、郷 中調候ハヽ、御社米之儀候 間、ふさたあるましく候、 恐々謹言、 十二月十七日 百性中 (後欠)
【ID Number1985P06215】参考文献:『福岡市博物館名品図録』
注釈
参考文献:『福岡市博物館名品図録』 福岡市指定文化財