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作品詳細

クレジット表記
福岡市博物館所蔵 画像提供:福岡市博物館 / DNPartcom
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コレクションNo.
FCM1980P000110044
作品No.
1980P000110044
 
 
作品名
筑前名所図会 巻之十 志摩郡(挿絵:犬の威よく狸を服する図)
 
 
作家名
編者:奥村玉蘭
 
 
分類
書籍/書画
年代
江戸時代
制作年
文政4(1821)年
材質・形状
紙本墨画 墨書冊子装
寸法
26.0×18.4
 
 
所蔵先
福岡市博物館
画像データ
7.6MB
解説
 本資料は、筑前の名所旧跡やそれにまつわる神話、伝説、歴史、祭礼行事などを紹介したものである。筑前街道筋の家並み、社寺を写生した詳細な俯瞰図(ふかんず)、神話、伝説の想像画など、併せて246点の挿し絵(さしえ)入りで、江戸時代の筑前国をリアルに知ることができる。著者奥村玉蘭(おくむらぎょくらん)は伊勢参宮(いせさんぐう)の折りに、諸国の名所図会を見て、名所旧跡の多い筑前の国については案内本がないことから、執筆を思い立ったという。本文は貝原益軒(かいばらえきけん)編の『筑前国続風土記』に拠るところが多く、その構成は全10巻で郡別となっている。しかし、内容が詳細すぎて藩から出版の許可がおりず、現代まで稿本のみ伝わった。
 著者奥村玉蘭は博多中島町(なかしままち)(現福岡市博多区)の醤油醸造元(しょうゆじょうぞうもと)「烟草屋(たばこや)」に生まれた。幼い頃より学問を好み、儒学者(じゅがくしゃ)亀井南冥(かめいなんめい)、昭陽(しょうよう)に師事し、絵を佐伯岸駒(さえきがんく)に学んだ。また、交流した文人は幅広く、松永子登(なつながしと)、二川相近(ふたがわすけちか)、仙厓(せんがい)、斎藤秋圃(さいとうしゅうほ)、筑前以外でも頼山陽(らいさんよう)、上田秋成(うえだあきなり)らがいる。亀井学派追放の折、引き続きその門人たちと親しく交流したことから、廃嫡(はいちゃく)された。この後、太宰府に居を構え、太宰府天満宮(だざいふてんまんぐう)に絵馬堂を建設寄進し、太宰府史跡の保存に尽力した。
【ID Number1980P00002】参考文献:『福岡市博物館名品図録』