コレクション番号 TFM001335
作品名 名所江戸百景 深川洲崎十万坪
作品名欧文 Jumantsubo Plain at Fukagawa Susaki, from the Series One Hundred Scenic Spots of Edo
作家名 歌川広重
所蔵先 東京富士美術館
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作品No. 10184
年代 安政4年(1857)閏5月
寸法 35.7×24.2cm
解説 「十万坪」は現在の江東区千田および千石周辺に当たる。享保8年(1723)から行われた干潟の埋め立てにより10万坪に及ぶ新田が開発されたため、「十万坪」と呼ばれていた。高潮の被害が発生するなど居住には適さない土地で、一時幕府が鋳銭場(いせんば)を置いたりしたが、寛政8年(1796)には)には一橋(ひとつばし)徳川家の所有となった。江戸時代後期には、この付近は春の海辺での潮干狩りや初日の出、月見を楽しめる名所として人気を集めるようになり、海岸に面した洲崎弁天社(すさきべんてんしゃ)(現在の洲崎神社)にも多くの参拝者が訪れていた。天保年間に出版された広重の『東都名所』や『江都名所』などのシリーズでは、そのような潮干狩りや初日の出、洲崎弁天社の賑わいの様子が描かれている。 広重は『名所江戸百景』で再び同地を描くにあたり、それまで描いた題材から大きく趣向を変えて、海側からの鳥瞰(ちょうかん)という大胆な構図によって、湿地帯の荒涼とした冬の雪景として描き出した。しんしんと雪が舞う浜辺に静けさが漂う一方で、大きく翼を広げた鷲が上空から獲物を狙う様子は躍動感に溢れており、この静と動の対比が本作の大きな魅力となっている。遠方には、富士山と並ぶ関東の霊峰、筑波山が静かに下界を見下ろしている。